照明の片切りスイッチを3路スイッチに変更する場合、天井裏には入らなければならないし、結線部分から繋ぎ直すのが、結構手間です。
電気工事士の試験に出てくるような一般的な3路の配線以外にも、現場なりの結線方法で3路スイッチは簡単に増設できます。
今回、家の照明スイッチを3路で増設してみました。
工事の内容は片切りスイッチから3路スイッチへの変更ですが、上記のように手間を省いて配線方法を変えた現場的な方法で行いました。
この記事では、簡単にシンプルな施工で3路スイッチにする方法を事例とともにお伝えします。
スイッチを片切から3路にする場所と条件
施工箇所は屋根裏のスイッチです。
屋根裏の部屋には廊下からとリビングからの両方入れるようになっています。
リビングからのスイッチが既存の片切スイッチで、廊下から入っても電気を使えるように新たにスイッチをつけようと思います。
既存のスイッチの線をそのまま壁から引っ張ってくることも考えたのですが、引き戸の戸袋があってそのまま後方で出すことはできません。
上から引き戸をまたぐようにして、赤丸の位置にスイッチを持ってくることにしました。
片切を3路に変更する方法とは?
現在あるのが片切りスイッチ、複線図で表すとこうなります。
これが一般的な3路スイッチの複線図。
ここまではお分かりだと思いますが、ジョイントボックスって全部天井の上で実際には他の回路の配線もあるのでこんなふうになっています。
この中から照明へ出てくるの配線探して片切りスイッチへ向かう線を確保します。
比較した図で説明しますね。
さらにはジョイント内で対象の結線されている芯線を一度バラして他の回路の照明やスイッチ・コンセントに向かう芯線は元通り結線し直さなくてはなりません。
これを考えてるだけで「うわーーーーっ!!」てなってきます。
けっこう面倒くさいんです。
そもそも天井裏にも入なければなりません。
最近の家だと普通なら1階天井とと2階の間は入れません。
ジョイントボックスがどこにあるのか探さなければならないし、天井裏には入れなければ詰んでいるんです。
では、どうするか?
こうすると、どうでしょう
片切を3路に変更する現場的な配線方法を複線図で説明
先ほどの複線図の比較したものです。
これは既存の配線に3芯ケーブルを引っ張ってきて、それぞれを3路スイッチで挟んだだけです。
順に解説しますね。
既存の片切りスイッチが3路スイッチになるので、
必要な部材はこうなります。
ここに3芯ケーブルを入れていくだけです。
新しくスイッチを作りたい場所で通常通り
0=黒
1=白
3=赤 に差し込みます。
既存の片切りスイッチの所で
スイッチから黒(旧)・白(旧)を抜き、
◆結線
黒(旧)=黒 を結線
◆3路スイッチ
0=白(旧)
1=白
3=赤 に差し込む
これで完成です。
(換気扇のスイッチが入り込んでいますが、
ややこしくなるので、今回はないものと考えてください)
こんなんでいいの!?と思ってしまいますが、電気の流れをシミュレーションする理解できると思います
実際にこれでちゃんと点灯するのか、心配性な私は念のため短いケーブルで検証していました。
画像ではわかりにくいですが、ちゃんと点灯するのを確認しました。
これを実際の天井への立ち上げ部分を入れた図で表すとこうなります。
ということで3芯ケーブルはスイッチ間の長さだけでいいので切ったり結線する回数は各段に減る上、外付けであれば簡単に施工できます。
実際には増設する化粧パネルやスイッチボックスなどが必要になってくるので、これらの部材も用意してくのをお忘れなく。
壁内配線にするとスッキリ。こんな感じで仕上がりました。
まとめ
片切りスイッチを3路スイッチに変更する方法についてお伝えしました。
これだと少し頭を使いますが、簡単にシンプルな施工で3路スイッチにすることができます。
このように電気工事士を受けるときに使った参考書や教科書どおりでなく、スイッチボックス内での結線方法で3路スイッチは簡単に増設できます。
工夫して行えば、自分で電気の配線を行ったという楽しみや達成感につながります。
「自分で作れるって楽しい!」
電気工事士の資格を持っている方は、ぜひやってみてください。
また、資格を持ってない方でも、このように3路変更というのは実は簡単にできるものですので、資格のある人にも頼みやすいと思います。
皆さんの参考になれば幸いです。
コメント