タイルカーペットの基本的な貼り方は部屋の中心から貼っていくと言われていますが、端から貼ってもいいんじゃないか?
という疑問がわいてきます。
壁から順番に貼っていった方が楽そうですよね。私もそう思っていました。
少しのスペースだけ貼りたい、そんなに大掛かりに貼るつもりがないから簡単に貼れないかという方もいらっしゃるでしょう。
ずれない貼り方があるなら部屋の中心から貼らなくてもいいのでは?
そんなタイルカーペットの疑問についてこちらでは考察していきます。
部屋の端から貼った場合と中心から貼った場合で何がどう違うのか、
中心から貼る方がよいといわれる理由、
端から貼ってもできるだけずれないように貼る方法についてお話していきます。
タイルカーペットの貼り方端から貼ってもよい?
先に私の結論した答えを言いますと、
「うまく貼れれば、タイルカーペットの貼り方は端から貼っても問題はない」
と申し上げておきます。それでは以下をご覧ください。
タイルカーペットを端から貼りたい理由は、部屋の中心を出す作業がめんどくさいからですよね?
部屋の角から壁に沿って順番に貼っていった方が楽そうだし、なぜ端からは推奨されてないのでしょうか?
壁の端から順番に貼っていくとどのような影響があるのか説明します。
デザインのバランス
こちらの図は壁の端の左から貼っていった時と部屋の中心を出して中心から貼っていった時の仕上がりの比較です。
部屋の大きさは同じにしてあります。
壁の端から順番に貼っていくとタイルカーペットの始点が壁の端になります。
部屋の大きさによっては図のようにデザインの偏りが出てきます。
また、きれいに貼っていかないとズレの修復が困難になってきます。
対して、部屋の中心から並べていくと端に到達した都度、タイルカーペットを調節するためにカットします。
こうすることで、部屋のカーペットの敷き方が左右対称になり全体的にバランスのとれたきれいに仕上がります。
中心から貼っていくので壁に到達するまでにずれたとしても1ブロックの範囲は小さいため、多少のズレでも許容範囲が広がります。
壁は本当にまっすぐか
壁が必ずしも部屋に対してまっすぐとは限らない、という考え方があります。
最近の新築の家ではめったにないことですが、築何十年と経ったお家の場合、何かしらの歪みが発生していることもあります。
0.1°とか微妙な違いがどんどん広がっていくとやがては少しずつ差が生まれてきます。
図は極端な例ですが、壁際からぴったりくっつけて貼っていったつもりでも、最終的にはズレてしまうと、部屋の周囲の端の部分のカットも変わってきます。
これは極端例を出しましたが、こちらに関しましては次の項で対策について記載しています。
ここでいったん整理しておきますと、部屋はまっすぐでデザインのバランスも気にしない、簡単に貼れればいいというのであれば端から貼っても問題ありません。
ということができます。
タイルカーペットずれない貼り方のコツ
前の項で壁は必ずしも部屋に対してまっすぐとは限らないという話をしました。
こちらではその対策として、部屋に対してまっすぐ貼れているかを確認しながら、ずれないで貼っていくコツについてお話します。
壁の端からタイルカーペットを貼っていく場合、基準となるのは壁の端のラインです。
差し金や定規を使って、壁から1タイルぶんの長さを部屋の両端で測ります。
ズレを修正する方法
・両端の長さに差がある
・壁からの長さと貼りたいタイルカーペットの長さに差がある
こちらに差がある場合、壁が部屋に対してまっすぐとは言えなくなります。
差があって気になる時には青ラインを基準線として調節していけば、簡易的な基準線ですが、ここからずれなく貼ることができます。
その際、赤ライン側の端の部分に若干の隙間が空くことになります。
実際は大きくても5㎜ほどの隙間でしょうから、ここの部分のタイルカーペットをカッターで形作るのは至難の技になります。
ハサミで微調節をして隙間を埋めていくか、壁側に幅木や板を付け足して隠してしまうのが得策です。
なにより、部屋の長さに差があると判断した場合には、端から貼らずに部屋の中心を出して貼る方が、最終的には後悔なくきれいに貼ることができます。
ズレなく貼っていくコツ
・両端の長さに差がない
・壁からの長さ、貼りたいタイルカーペットの長さに差がない
この場合も始点は壁の端になりますので、ずれがなく貼っていければ問題ありません。
タイルを貼る際にはぴったりと突き合わせて貼ることを意識しましょう。
既に貼ってあるタイルの角に引っかけて、タイルをしならせながら合わせていくと隙間なく貼れます。
時折3枚ほどをまとめて一直線になっているか、長い角材を使って確認していくと確実に貼っていけます。
タイルカーペットは部屋の中心から貼ると言われているが
タイルカーペットの貼り方の基本は部屋の中心を出して貼っていくことに越したことはないです。
しかし、施工者それぞれの思いで省くことも可能です。
本来は貼り方や施工の観点からもデザインの観点からも部屋の中心からが望ましいカタチです。
しかし、上記のことを踏まえつつ、それでも貼りやすさの簡略や全体の仕上がりが左右対称でなくても構わない。
そういう方は端から貼っていってもいいんじゃないかと。
そこで端からそんな方にこその提案ですが、回避方法としてこのようなやりかたもあります、というのをご紹介します。
1色だとデザインは気にならない
前の項で示した例ですが、わかりやすいように2色の市松貼りの貼り方で例を挙げていました。
これを1色にするとさほど目立たなくなります。
さらにこれは模式図なので実際の境界線はなく縦横の織り込みの流れの目だけになります。
こちらのページから見ていただくとわかる思いますが、
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実際そこまで気にならなくなると言ってしまっていいでしょう。
レイアウトを意識してモノを置く
端の加工をする部分の上に棚や机椅子等を置いてしまう、
というように部屋のレイアウトを意識して目立たなくさせることもできます。
目立つタイルカーペットのデザインの場合でもこちらの方法は有効です。
2色で市松貼りをする場合でも、上に物を置いてしまうともう気になりません。
こちらの項目で紹介した方法はあくまでもタイルカーペットがずれずに隙間なく貼れている前提でのお話ですので、きれいに貼ることは心がけてください。
まとめ
タイルカーペットの基本的な貼り方より端から貼ってもいいのでは?と疑問についてお話してきました。
きれいに貼るには部屋の中心から貼る方法が勧められていますが、
・中心を出すのが面倒
・簡単な方法で楽に貼りたい
・デザインのバランスは気にしない
という方は、ずれない貼り方を心がけることで部屋の端から貼っていっても可能であることをお伝えしました。
タイルそれぞれがズレることなくきれいに貼られたタイルカーペットに仕上がれば、さほどデザインの対称さも気になりません。
気を付けることはひとつずつ丁寧に貼っていくことです。
端から貼ってもいいものか気になっている方へのひとつのお力添えになれば幸いです。
▼基本的な貼り方はこちら▼
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