車のタイヤのパンク修理は一般的には整備工場やタイヤショップなどでやってもらいますが、自分でも修理が可能なんです。
パンク修理キットを使えば、使い方も書いてありますし、手順さえしっかりしていれば業者任せでなくても直せます。
パンクは直してもらおうとすると、修理屋まで行かなきゃならないし、ロードサービスを使うのなら待ち時間もかかってきますよね。
私は以前、タイヤに釘が刺さってパンクした時に、この場で自分で直せたら楽だろうなと思いました。
普段からタイヤ交換をしている方だと、そんなにハードルが高いものではありません。
パンク穴に栓をするようなものだと思って下さい。
こちらではタイヤのパンクを修理キットを使って修理する過程を写真とともに解説していきます。
自分でやってみようという方は是非参考にしてみてください。
車のタイヤパンク修理を自分でする方法
タイヤのパンクを自分で修理するには、ジャッキやレンチなどタイヤ交換に使う工具は必要になってきます。
さらに空気を入れなければならないので、コンプレッサーが必要です。
ほとんどのお宅にはないでしょうから車載されている応急処置セットを使うといいでしょう。
最近の車ではスペアタイヤの代わりに応急処置セットとしてタイヤの内側に修理剤を充填する方式が主流となっています。
その中のコンプレッサーを使用します。
応急処置セットの場所は車の取扱説明書に記載されています。
自宅で修理する人がほとんどだと思いますが、外出した際に起こったパンクであっても同様に車載されている手回し式のジャッキやレンチを使うことで修理に必要な道具は確保できます。
タイヤのパック修理キットの使い方を写真で解説
それでは、パンク修理キットを使ってパンク修理を自分で行っていきます。
これは既に釘を抜いている状態です。
このように穴が開いています。
修理の前段階としてタイヤは外しておきましょう。
前輪ならハンドルを切って見える状態にすれば修理は可能ですが、外しておいた方がやりやすいです。
空気を指定空気圧の半分ぐらいまで入れておきます。
指定空気圧は運転席のドアを開けたところの車体側に書いてあります。
ある程度空気を入れておかないと、ペコペコへこんでやりずらいです。
パンク修理キットです。今回使用したのはBAL(大橋産業)のものです。
他のメーカーでも作られていますが、基本のセットはこのようにスクリューリーマーとインサートニードルが入っています。
キットのパッケージ裏側です。このように説明書も載せられています。
今回使用するのはこちらのパンク修理用のボンドみたいなものです。正式には加硫接着剤といいます。
内容物に入っているエコセメントと同じ効果を持つものです。
エコセメントは乳白色で写真を撮るにはわかりづらいと思い、こちらを選びました。
プロでも使っているちゃんとしたタイヤ用ボンドです。
もちろん付属されているエコセメントで同様のことができるので、同じように塗ってください。
フタには筆がついています。
付属されているエコセメントはチューブ式になっていますのでヘラがあると便利です。
なければ紙を何度か折った棒のような形状にすればうまく使えます。
パンクの穴にボンドをなじませるためにスクリューを刺す過程です。
まずはスクリューにボンド(エコセメント)を塗っていきます。
節約しながら直そうとすると失敗することもあるので、ケチらずに塗ります。
右回し(時計回し)しながら押し込んでいきます。
少し塗りすぎたかな。
穴に追い打ちをかけているようで不安になりますが大切な過程です。
迷わずグリグリぶっさしてください。
イメージとしてはこのように押し広げながらボンドを穴の壁部分に塗っていく感じです
根元までぶっさしました。
ここからさらにもう一度塗る過程です。
途中まで引き抜く時にも右回し。
つまり、刺す時も抜く時も右回しなので難しくありません。
さらに追い打ちぶんを塗っていきます。
もう充分おなかいっぱいな様子ではみ出ていますが、かまわず追いボンドします。
2回目も根元まで挿し、今度は差し込んだままにしておきます。
次は主役のインサートニードルとバルカシール(通称プラグ)の出番です。
プラグは外装を剥いて使用します。
プラグ本体の上にゴム的なもので被膜されています。
ニードルにプラグを左右均等に差し込み、ボンドを塗ります。
ここでもまたケチらずにたっぷりと塗りましょう。
画像ではニードル付近は塗ってませんが、全体に塗るのが正解です。
挿さっているスクリューを抜いてニードルを挿し込んでいきます。
スクリューを抜くときは先ほどと同じように右回しで抜きます。
ニードルはまっすぐ真下に挿し込んでいきます。
途中で折れ曲がって栓の役割をはたします。
けっこう力のいる作業ですので、がんばって根元まで入れていきましょう。
ニードルをねじらずにまっすぐ抜き、引き抜くとプラグだけが残ります。
ニードルは先端がくっついてなくて、一定の力がかかると開くようになっているんです。
なのでプラグだけが残ります。よくできているな~と感心します。
ここまで来たらもうあとほんの少しです。
プラグの余った部分をタイヤから3㎜程の位置で切り取ります。
どうせ後で削れていくので、ざっくりアバウトでいいです。
切り取った後はこんな感じです。
すでに硬化が始まっているので、乾燥など時間をかける必要はありません。
ここからは確認&仕上げです。
指定空気圧まで空気を入れます。
洗剤を混ぜたスプレーして空気の漏れがないことを確認します。
漏れがなければこれで完了です。
タイヤをつけてすぐ走行可能です。
洗剤を混ぜたスプレーです。100均のものとかで充分。
なかったら洗面器などに洗剤を混ぜて手で垂らしたりすることで代用可能です。
これは別の箇所の写真になりますが、しばらく走り続けるとこのような感じで飛び出た部分が削られていきます。
車のタイヤパンク修理を自分でする時の注意点
ここからはパンクの修理を自分で修理する時の注意点を載せておきます。
修理できるパンクは、釘を踏んで空いた1か所の穴だけです。
◆まずはパンク修理できるのは接地面の小さい穴だけ。
車のタイヤのパンクの原因はいろいろありますが、修理できるパンクはトレッド面(路面に設置する部分)に釘やビスが刺さったパンクだけです。
これは業者でも自分で行う場合でも同じです。
・イタズラなどによる側面に穴の開いたパンク
・タイヤの劣化などによる破裂(バースト)
このようなパンクは修理ができません。
◆近接した2か所穴の開いたパンクは修理後の耐久性の問題から修理は望ましくありません。
社団法人日本自動車タイヤ協会によると安全規定では2か所まで修理可能ですが40cm以上離れていないと、安全基準に達していない、というものがあります。
とりあえずトレッド面の近接した2か所はダメで、1か所だけの修理にしておきましょう
まとめ
車のタイヤがパンクした際に修理を自分で行う方法についてお話してきました。
パンク修理キットの使い方は理解できたでしょうか?
釘やビスなどが刺さるパンクは偶然が重なって、運がなかったとしか言いようのない結果です。
またいつ起こるかもわからないので、私はこれを教訓に車のなかに備えとして置いておくようにしました。
必ずしも家で修理できる場合だけじゃないですからね。
このようにパンクの修理はそんなに難しい作業ではありませんので、道具など作業できる環境があれば自分で修理できます。
自分で直してみたいという方はチャレンジしてみてはどうでしょう。
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